佐藤です。
めっきり山脇にまかせきりのブログですが、本日は久々に。
もう店頭でご覧になられた方もいらっしゃると思います、こちらの一足。
Le Yucca's - “Kate” PLANE TOE SLIP ON / Exclusive for WUNDER [BLACK/Freudenberg Box Calf]
密かに進めていたWUNDER特別仕様のLe Yucca'sのローファー
"Kate” PLANE TOE SLIP ON。
今回WUNDER特別仕様として生み出されたこちら。
その企画に至った経緯を、ここで少しばかり綴らせてください。
Le yucca'sのローファー。
実はずっと私の頭を悩ませていたカテゴリーでした。
というのも、Le Yucca'sのローファー靴はそのほとんどが"Yeb/2"というラストで展開されます。
Yeb/2ラストのローファーは過去お取り扱いしたこともあり、私も異なるサイズで2足愛用しています。
が、このラストがなかなか手強いやつでして。
左がYeb/2、右がKarena。
(履き古した私物画像で失礼します…。)
並べてみるとその差は歴然。
Karenaと比べると半分くらいなんじゃないかと思うほど、ものすごく薄いトゥラインのYeb/2。
欧米人特有の薄く平たい足には問題ないのでしょうが、私にはこれが結構辛い。。
履き続けると、やはり甲がどうしても痛くなる。
甲低の私でこれなので、日本人に多いとされる甲高の方はなおさら大変だろうと。
そしてこれは実際に他の方からも指摘されたことのある点でして。
結果
「Yeb/2はフィッティングがとても難しく、日本人では足に合う人が少ない。」
自分の中でそう結論づけて以来、Le Yucca'sのローファーは仕入れることが出来ていませんでした。
同時に、Karenaラストの素晴らしさを改めて思い知ることとなり、今ではKarenaラストばかりのラインナップでご用意しています。
しかし店頭では毎シーズン多くのお声をいただきます。
「Le Yucca'sのローファーは仕入れないんですか?」
そんなご要望に対して上記のような理由をご説明するだけではどこか少し心苦しく。
何かご用意できないかとずっと頭の片隅にありました。
そしてその度に頭をよぎるのはやはりKarenaラストの素晴らしさ。
「Karenaでローファーが作れればいいのに。」
この想いこそが全ての始まりです。
しかしそこにはひとつハードルが。
「Karenaラストはその設計上、ローファーには適さない。」
デザイナーの村瀬さんからずっと言われていた事でした。
ただ個人的にあのラインで、あのフィットで、ローファーがほしい。
村瀬さんが日本に来られていた際にその想いをジャブ打ちしながら、イタリアへ帰国後もメール/LINEでご相談。
そして出てきたのがこちらのラストです。
「Kate」
外見的にはヒールの高さ以外はKarenaそのまま。
もちろんごく細かいバランス調整はありますが、Karenaの雰囲気でローファー使用を可能にしたラストです。
Karena同様にふくよかなトゥのライン。
履き口の繊細で美しい玉縁仕上げ。
少し浅めの履き口がクラシックなパンプスを思わせます。
さらに外からは見えませんが、かかとから土踏まずまで回り込む長い芯材を使用。
ローファー着用時に起こりがちな履き口の"笑い"(履き口が"く"の字に開いてしまう状態)を抑えた安心設計です。
先日からお先に履かせていただいておりますが、1日店頭立ち仕事をしてもこれならいける!と安心しております。
フローデンバーグボックスカーフの上質さとカッティングの美しさ。
どんなスタイルにも寄り添う懐の深いミニマルデザイン。
Kateの美しさを際立たせるべく、あえて何の装飾もないプレーンな顔に仕上げています。
Le Yucca's - “Kate” PLANE TOE SLIP ON / Exclusive for WUNDER [BLACK/Freudenberg Box Calf]
サイズについてはKarenaラストからハーフサイズダウンでもいいかなといったフィットに感じます。
紐なしですし、余計に。
もちろん足型によりますので、上記あくまでご参考まで。
気になる方は是非ご試着・ご相談ください。
Le Yucca's - “Kate” PLANE TOE SLIP ON / Exclusive for WUNDER [BLACK/Freudenberg Box Calf]
Le Yucca'sらしい優美な色気とWUNDERらしい洗練された空気が共存する一足。
やっとお披露目できて感無量です。
是非。